公開日 2020年4月11日 最終更新日 2021年2月8日
シモテンです
パーキンソン病を患う高齢の母に使ってもらう為に、ジモティーで見つけた激安オンボロの中古の車椅子をDIYで修理した
少し離れた場所に住む両親は、80才を目前とした夫婦二人で暮らしている
パーキンソン病を患う母を、親父が介助しながら生活する、いわゆる老老介護だ
幸い、近所に住む兄弟が気にかけて手助けしてくれているので感謝している
今、この様な社会不安が広がる中で、ふと思ったことがある
この年老いた両親と、あと何回桜を見ることが出来るだろうか?
そんな思いから、歩行が困難で外出を控えていた母を車椅子に乗せて、桜を間近で見せることにした
車椅子の種類
たまに付き添う母の検診でしか使ったことの無い車椅子
そんな車椅子には、いくつかの種類がある
自走式車椅子
利用者が自分でこいで移動できるように、後輪にハンドルが付いている
後輪は大きめで、小さな力でもこぐことが出来るようなっている
大きめの丈夫な構造で安定性がある
大きく重量もあるので一般乗用車への積み込みには不向き
電動式車椅子
自走式車椅子にバッテリーやモーターを搭載し、手元のコントローラーで利用者が操作できる
力が弱い利用者でも自分で移動が可能となる
介助式車椅子
介助者が後ろからハンドルを押して操作する
後輪は小さめで、車輪にハンドルリムは付いていない
軽量コンパクトで小回りが利き、取り回しが楽である
大半が軽量のアルミ製で、折りたたんで車への積み込みや収納が楽である
自走式に比べると、コンパクトな分やや不安定だ
簡易式車椅子
外出や通院などの短時間の使用に適している
後輪は介助式よりも更に小さく、簡易的な構造で小型軽量
小さく折りたたむ事が出来て、特に持ち運びや車への積み込みが楽
長時間の使用には不向き
ジモティーで車椅子
パーキンソン病は歩行が困難な病である
母の場合は、歩行には介助者の補助が必要な状態だ
パーキンソンの母と、高齢の父とでは外出もままならない
そこで、車にも積める車輪の小さな介助式車椅子を用意することにした
母は自力で車椅子をこぐ力はないので、コンパクトに折りたためる車輪の小さな介助式
車椅子を選択した
新品で購入すれば2,3万円ほどの金額だ
だが、高齢の親父が一人で車椅子を出し入れし、母を乗せて移動することは難しい
使い方としては、私や兄弟が一緒の時だけ車椅子を使って介助しながら散歩が出来れば良く、使用頻度は極めて低い
ここは、コスパ優先で「ジモティー」で中古の車椅子を探すことにした
車椅子は折りたためるといってもオークションなどで落札すれば、その大きさから高額の配送料金がかかってしまうからだ
検索してみると「直接引き取り」で激安な小型タイヤの介助式車椅子を見つけた
あまりの激安に、車椅子の事を良く知らないまま速攻で取引の連絡をした
予想以上のオンボロ
早速「ジモティー」から連絡を取り、交渉成立
成立金額は、激安たったの1000円!
愛車ZCTで1時間程かけて引き取りに向かった
事前にスマホでサラッと見た画像からも、手入れは必須の状態であることは覚悟していた
どんな状態であっても、フレームが折れている等の溶接が必要な状態で無ければメンテナンスで回復出来ると軽く考えていた
が、実際に現物の車椅子を見てみると、あまりのオンボロさに内心では
「うわ~、失敗したか!」
と思ったが、ここまで来たら仕方が無いので引き取ることにした
ザっと見ただけで修理や修復が必要だとわかるものは
- 座シート、背もたれの日焼け(色抜け)
- 肘掛け(アームサポート)の破損
- ブレーキの要調整
そして、最も「しくじった」のが足を置くフットプレート(フットサポート)が無いのだ
足を置く位置のフレームには黒いウレタンが巻き付けられていた
車椅子ド素人のシモテンは、この部分が90°回転して足を乗せられるのだろう、そう勝手に思い込んでいた
勿論、このフレームはビクとも動かない
車椅子のひじ掛け修理
では、オンボロ車椅子の修理に取り組む
まず、ひじ掛けの修理だ
ひじ掛けの取り付け部分はグラグラで、適当な布で固定しようとしたようだ
ガムテープでも巻き付けた為、ノリの跡やベタツキも酷い
裏側の六角穴付きボルト2本を外し 、ひじ掛けを取り外す
ボルトといっても、ひじ掛け側のプラスチック製ネジ穴は破損しておりボルトは効いておらず差し込まれているだけの状態だ
取り外して布を剥ぎ、全て分解してみると留め側のプラスチックは力のかかるネジ穴から見事に3つに折れており修復は難しい
取り敢えず自宅に余っていた9m厚MDFで、割れたプラスチックの形をもとに土台を作る
ネジ溝を掘ることも出来るんだが、MDFでは強度が足りないので「クイックナットプレート」?を取り付けて押さえることにした
これでも割れるのなら、硬い木に換えて、ネジの間にプレートを橋渡しして力を分散するなどの工夫を考えることにする
強度は心配だが使ってみて、暫く様子をみる
ヘタったスポンジの代わりに、新たに緩衝材を切り出して乗せる
最後に、これも自宅に残っていたオレンジ色の合皮を被せて、裏側をボンドとタッカーで固定した
ちょっとひじ掛けだけが色的に目立ってしまったが、少し位明るい方が良いと勝手に納得している
取り付けてみると、やはりバランスが悪い
「そりゃそうだ…」
まだまだ直さなければならないところが多数あるが、今回はひじ掛けの修理までで時間切れ
修復の続きは「修復したオンボロ車椅子で母と見た桜」へ
コメント