公開日 2019年6月4日 最終更新日 2021年10月12日
ペコロスの母に会いに行く
サンメカshimoです
母は、脳出血で軽度の認知症を患っている
二人だけで実家で暮らす父も高齢であり、老々介護だ
病院の手配や、補助金の申請、食事の用意など介護する側の肉体的、精神的な負担も大きい
認知症の症状が強く出ている時には、表情を無くすこともある
少しずつではあるが、進んでいく認知症の母に不安と寂しさを感じた
そんな時、妻が見つけてきたのがこの漫画だ
「ペコロスの母に会いに行く」
作者・岡野雄一
作者は岡野雄一さん
長崎県出身の出版当時62歳の漫画家
関東の小さな出版社に20年間務め、その後、郷里の長崎へ戻る
フリーライターをしながら、介護施設にいる母・みつえさんに会いに行く
ペンネームである「ペコロス(小たまねぎ)」の由来は、漫画に出てくる頭を見れば納得する
柔らかいタッチの絵からは、作者の温和そうな人柄が伝わってくる
ペコロスの母に会いに行く
「ペコロスの母に会いに行く」は認知症の母・みつえさんと息子「ペコロス」の日常を可愛らしく描いた漫画だ
認知症特有の通常では理解できないような言動や行動を繰り返す母に、どう対処していくのか。どう寄り添っていくのか。
現実には見ることのできない母の心の思いを、想像し描き出されている
介護施設に暮らす認知症の母・みつえさんに息子の「ペコロス」が会いに行く
会いに来るのはペコロスだけではない
母の元には様々な人々が訪れる
夫に親戚、幼馴染み、更には若き日の自分自身までもが会いに来る
勿論、認知症の母にしか見ることは出来ないのだが
ボケるとも 悪い事ばかりじゃなか
母・みつえさんは言う
さっき、父ちゃんが訪ねて来なったばい
なあ ユウイチ(ペコロス)
私がボケたけん 父ちゃんが現れたとなら
ボケるとも 悪か事ばかりじゃ
なかかもしれん
老いること、忘れていくことは
悪いことばかりではない
たとえ認知症になったとしても、これまで過ごしてきた大切な時間や想いは残っているのではなかろうか
厳しい介護の現実に向き合う人へ
実家で暮らす自分の母は、毎日、何を思っているのだろうか
家族で過ごした楽しかった時間が、再び流れているだろうか
介護の現実は厳しい
活字を読む気力も無い
そんな毎日と向き合っている方々にも、漫画という形式ならば見られるのではないたろうか
「ペコロスの母にいに行く」は何度も読み返す程に、母・みつえさんの想いがより深く感じられてくる
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