公開日 2020年12月31日 最終更新日 2021年2月20日
グリス漏れ!ドライブシャフトブーツ交換方法
シモテンです
今回は「破れたドライブシャフトブーツ交換方法」について紹介する
ドライブシャフトブーツは、普段目にすることのないパーツだ
しかし、ゴム等の樹脂製であるため劣化による破損が生じ易く、年式の古い車にとっては定番の交換部品なのだ
ホイールに付いた黒い染み
久しぶりにZCTを洗車していると、ホイールの内側とショックアブソーバーに転々としてオイルが飛び散ったような黒い染みが付いている事に気付いた
水で洗っても染みは落ちず、泥汚れとは違う
「もしかしたらブレーキ関係か!?」
ブレーキオイル漏れであれば一大事です
ブレーキが効かなければ命に関わる
ホイールを外して細かく調べてみると、ドライブシャフトブーツが破れてグリスが漏れているのを発見!
おそらく経年劣化による寿命でブーツが破れたのであろう
これは交換するしかない
タイヤハウス内は油まみれ
外したホイールの内側はグリスが付着して真っ黒
破れたドライブシャフトブーツの切れ目から、中に入っているグリースが飛び散って周りのショックアブソーバーや、ブレーキキャリパーにも付着していました
このまま走行し続けていれば、グリース切れによるジョイント部(ハブベアリング)の焼き付きや破損、飛び散ったグリース付着によりブレーキが利かなくなる等、事故につながる危険があるのだ
勿論、車検にも通らないので交換、修理が必要だ
発見時点では異音や走行に違和感は特に感じていなかったので、今回はドライブシャフトブーツのみの交換を自分でやってみることにした
純正のドライブシャフトブーツ
ドライブシャフトブーツ(ジョイントブーツ オールインブーツ)
- 出版社/メーカー: Toolsisland
純正のシャフトブーツは切れ目の無い一体型です
この筒状のブーツを交換するにはドライブシャフト本体を取り外さなくてはなりません
完璧な修理をするのなら、こちらを使いましょう
しかしブーツだけを交換するのに、ド素人のサンデーメカニックがDIYでドライブシャフトを外すのは時間が掛かってチョッと面倒です
次の日が仕事で所有車が1台しかないサンデーメカニックの作業は、基本的にその日のうちに終了しなければなりません
また、工賃も安くはありません
分割式のドライブシャフトブーツ
そこで、短時間でドライブシャフトブーツ交換を自分で出来る、便利な分割式のシャフトブーツを使用することにした
これは、切れ目の入っているブーツをドライブシャフトに被せて接合部を閉じる、というものです
「スピージーの分割式ドライブシャフトブーツ」
これなら、ドライブシャフトを外さずにブーツ交換が可能です
分割ドライブシャフトブーツ/オーパ ACT10/ZCT10/ZCT15用
- 出版社/メーカー: スピージー/Speasy
結合方法としては接着剤、熱を加える、はめ込むなどの方法がありますが、今回は一番簡単そうな「はめ込み式」を選択しました
少し不安
作業は簡単そうなのだが、接合部が外れたり、剥がれたりしてしまわないか、という不安もある
しかし、実際にあるディーラーでドライブシャフトブーツを交換した友人に聞いてみると、結合方法は分からないが分割式のブーツを使っているとのことで、今回使ってみることにした
古いシャフトブーツの取り外し
ジャッキアップをしてホイールを取り外す
安全のため必ずジャッキスタンドも架けてください
ブーツは2本のスチールバンドで留まっている
ニッパー等でバンドを切断するのだが、スチールが硬いのとキッチリ締めこまれていますので刃を入れる隙間が無く一苦労した
私はバンドの圧着されている2点を、マイナスドライバーとペンチを使って引き剥がして外しました
ブーツはカッターで切ってしまいます
ウエスやパーツクリーナーを使って古いグリースと汚れを綺麗に落とす
グリースの添付
こちらが今回購入した分割式ドライブシャフトブーツ
speagy(スピージー)
適合はしっかりとメーカーや販売店に確認すること
内容は、ブーツ本体、グリース、バンド、接合部潤滑液
付属のグリースをジョイント部に添付します
この時、付属の仕切り板(紙ですが)をシャフトに取り付け、他の部分に付かないように注意しながらジョイント部であるハブベアリングの隙間にも流し込むように、満遍なくグリースを添付します
ドライブシャフトブーツの装着
シャフトブーツの結合部の溝に付属の潤滑液を塗り込んでおきます
ブーツにグリースが付かないように注意しながら、ジョイント部外周の溝にブーツの端の内側にある突起部の位置を合わせて、被せて装着する
端から順に結合部の溝を押し込んではめて行く
バンドの装着
付属のバンドは先端部を引っ掛けて「くの字」に曲げて留めます。シャフトの回転方向に合わせてバンドの取付方向も決まっていますので、説明書に従って下さい。
違うバンドを取り寄せて装着
実は、取付方が悪かったのか後日点検したところ、外れはしませんでしたが緩んでいた為にグリースが端から滲み出ていました
よりシッカリと締め付けるために新たなスチールバンドと、専用工具「ドライブシャフトブーツバンドツール」を購入し、無事に漏れを止めました
(STRAIGHT/ストレート) ブーツバンドツール 19-9315
- 出版社/メーカー: (TOOL COMPANY STRAIGHT) ツールカンパニーストレート
JTC ブーツバンド大・小各5個入り 車体整備 消耗品 ドライブシャフト ブーツ バンド
点検
装着後はこまめにグリース漏れ、結合部の外れや破れ、スチールバンドの緩み等が無いか、事故防止の為に必ず確認してください!
先にも触れましたが、放置して重大な故障や事故に繋がりかねないパーツだ
特にドライブシャフトブーツ等の樹脂やゴム製のパーツは経年劣化で破損していきます
ホイールの裏側にあり点検し辛いところでもありますが、洗車時などチョッと覗いてみてください
ブレーキのカスや泥汚れとは違ったシミが見つかったら要注意ですよ