なぜだか「警察へ通報する」と言うのは緊張するものだ
勿論、事件や事故の時には迷わずに通報するのだが、事案によっては迷うこともある
今回は、これは警察へ通報すべきか、どうしようか、と迷った挙げ句に「やっぱり警察へ電話しよう」となった
人が倒れてる!?
毎朝わりと早い時間に、最寄りの駅から電車で通勤している
今日もいつものように、駅のロータリーを通って改札口へと向かっていた
すると、前方の歩道に人が倒れてるのを発見
何人もの通勤者が倒れてる人の方を見ていくものの、そのまま素通りして改札口へと向かっていく
近づいてみると、Tシャツを頭まで伸ばして覆い、靴は脱げて、スマホも路上に転がっている
観察してみると、息はしており、倒れているというよりは、寝入っているように見えた

救急車か…でも、出血等もしてないし、酔っ払いかな…
一声かけようかとも思ったが、電車の時間も迫っていたので駅前の交番で警察官にお願いする事にした
が、交番は留守で施錠されている
通報しようか、どうしようか
交番には緊急連絡用の電話機が設置されているが、間もなく電車が到着するアナウンスが聞こえてきた

通報しようか、どうするか
ここで通報すれば、色々と聞かれて遅くなり、電車に乗ってからも確認の電話が入るかもしれない
横たわっていた人の状態を、勝手ではあるが緊急性は低そうだと判断し、モヤッとしたまま電車に駆け込んだ
車内でスマホを取り出して、声を出さずに警察へ知らせることは出来ないかと調べてみた
すると「メール110番」で通報する事が出来ることを見つけた
しかし、このメール110番は、耳や言葉が不自由な方専用の緊急通報システムなのだ
試しにページを開き、メール110番に必要事項を書き込みながら進めてみる
すると最終的には当然と言えば当然なのだが、直接会話が出来る近くにいる人等の電話番号を入力する事になる

やっぱり直接話さないとダメか…
そうこうしているうちに下車駅に着いてしまった

まぁ、しょうが無いか
と自分を納得させようとしたが、110番通報ではなく「管轄の警察署」へ電話してみることにした
結局同じ事なのだろうが、少しだけ緊急性が弱まり、話しやすい気がしたのだ
警察署の電話対応は穏やかで、緊急と言うよりは相談する感じで話が出来た

そうそう、この感じで話したかったんだ
勿論、名前と電話番号はしっかりとした伝えたうえで

それでは、署員を向かわせますね
と対応して頂いた
まぁ、躊躇することなく110番してしまえば良かったのかも知れないが、通報するかどうか迷うこともあると思うのだ


